「家族や友人と一緒に過ごせなくてつらい」
「疲れているのに眠れない」
医療や介護、宿泊施設、工場など、業種に関係なく「つらい」というイメージをもたれる夜勤。
就業経験がなく、働くこと自体にもまだ慣れていない新卒採用者が夜勤業務に就いた場合、身体的・精神的負担はより大きなものとなります。
この記事では、新卒の人が「夜勤を辞めたい」と感じる具体的な理由と、「辞めたい」と感じながら働き続けた場合のリスクについて解説します。
新卒で夜勤を辞めたいと感じる理由
「夜勤はつらい、大変」という話はよく耳にしますが、具体的にはどのようなことを「つらい」と感じるのでしょうか?
ここでは、新卒の人が「夜勤を辞めたい」と感じる理由を具体的に4つご紹介します。
家族や友人と休みが合わない
初めての職場・そこでの人間関係に慣れるまでは、常に気を張り詰めていて、心が疲れてしまいがちです。
そんな時に、仕事の悩みや愚痴を聴いて疲れを癒してくれるのは、家族や学生時代の友人たち。
しかし夜勤をしていると、休みを合わせづらく、友人同士の集まりに自分だけ参加できなかった、なんてことも。
さらに、地元を離れて一人暮らしをしている場合は、特に孤独感を感じやすいです。
プライベートの時間が満たされていないと、仕事のモチベーション低下にもつながり「辞めたい」と感じやすくなります。
疲労が溜まりやすい
夜勤業務に就いていると、まだ日が高いうちにぐっすり眠って疲労を回復させておく必要があります。
しかし周囲が明るいと、眠気を誘うホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制され、入眠しづらくなってしまいます。
そのため、夜勤の前後も熟睡できず、疲労が溜まってしまうことも。
休日に寝溜めをして、溜まった疲労を回復させるスタイルが定着してしまうと、職場と家とを往復するだけの人生になってしまいます。
仕事の疲れはその日のうちに回復させ、休日は趣味などに没頭できるような働き方を探してみましょう。
人間関係の悩み
夜勤は一般的に、日勤よりも少ない人数で業務を行います。
そのため、夜勤メンバーのなかに苦手な先輩がいても、関わりを避けることは難しいでしょう。
夜勤では、より閉鎖的な人間関係になりやすいため、スタッフ同士の関係で悩むことが増える傾向にあります。
さらに入社してすぐは、メンバーの入れ替えの要望などを上司に言い出しづらい風潮も。
職場の人間関係で悩んでしまうと、仕事に集中できなくなるだけではなく、精神を病んでしまうリスクもあります。
心身に影響が出始める前に、転職・退職を検討してみましょう。
食生活が乱れやすい
夜勤の休憩中や夜勤明けは、味の濃い物やハイカロリーな物を無性に食べたくなります。
また、夜勤前後は調理・片付けの手間を省くために、コンビニの弁当やカップ麺だけで済ませるという人も。
このような食生活を続けていると、太りやすいだけではなく、生活習慣病の発症リスクが高くなります。
さらに、栄養バランスが偏ることで、エネルギー不足から仕事で十分に実力を発揮できなかったり、疲労が溜まりやすくなったりもします。
新卒で夜勤を辞めたいと感じながら働き続けるリスク
夜勤には、夜勤手当がもらえる、日中の人出が少ない時間帯に外出できる、というメリットもあります。
しかし、「昼間に活動し、夜間は休息をとる」という、人間らしい生活とは真逆の生活スタイルになることなどから、「つらい」「辞めたい」と感じることもあるでしょう。
ここでは、「夜勤を辞めたい」と感じながらも、働き続けた場合のリスクについて3つご紹介します。
体をこわす
慢性的な睡眠不足や食生活の乱れなどから、疲労が溜まりやすく、体をこわすリスクが高くなります。
女性の場合は、ホルモンバランスが乱れて生理不順になってしまうことも。
これまで健康に自信があった人でも、夜勤が体に合わず、体調を崩しがちになってしまう人もいます。
熟睡できていない、疲れが取れないと感じたら、夜勤の仕事から離れることを考えてみましょう。
精神を病む
職場内外の人間関係で悩んだり、睡眠障害になったりということが原因で、うつ病などの精神疾患を患ってしまう人もいます。
これが原因で注意散漫になり、仕事中にミスや事故を起こしてしまうリスクも。
さらに、精神を病むと仕事ができなくなるだけでなく、プライベートの時間を楽しむ余裕もなくなってしまいます。
仕事も私生活も楽しむ心の余裕をもつためには、精神を病んでしまう前に、転職・退職を検討してみましょう。
家族・友人・恋人とのすれ違い
夜勤をしていると、日勤で働く人とは予定が合わず、すれ違いが生じやすくなります。
無理をして時間を合わせようとしても、仕事後の疲労感や睡眠不足からイライラしてしまい、余計に関係が悪化してしまうリスクも。
その場合には、できるだけ早く夜勤を辞めてしまいましょう。
代わりの仕事はいくらでも見つかりますが、家族や友人、恋人の代わりは居ません。
仕事でのパフォーマンスを上げるためにも、私生活を充実させ、心を満たすことが重要です。