「夜勤の疲れがとれなくて辛い…」
「家族や友人との時間が少ない…」
病院や介護施設、工場、コンビニなど、夜勤といっても業種は様々。
しかし、どの業種でも「夜勤は身体的にも精神的にも辛い」といわれています。
夜勤手当がもらえたり、体力があれば夜勤明けの日にそのまま遊びに行ったりというメリットもありますが、日勤に比べて夜勤の方が辛いと感じるのは何故でしょうか?
この記事では、夜勤が精神的に辛い具体的な理由と対処法について解説します。
夜勤が精神的に辛い理由
夜勤が精神的に辛いと考えている人の多くは、職場環境や身体合わないなどの不満を挙げています。
ここでは、夜勤が精神的に辛い理由を具体的に4つ解説します。
人数が少ない
夜勤は日勤に比べ、スタッフの人数が少ないのが一般的です。
限られた人数で仕事をする必要があるため、もし夜勤メンバーの中に苦手な人がいたら、仕事中も休憩中も苦痛ですよね。
さらに、人数が少ないことで一人あたりの業務負担量も多くなります。
介護施設では、夜間せん妄を起こした利用者への対応など、日勤以上に忙しくなる時も。
また、予期せぬトラブルが起こった場合、責任者は夜間不在であることが多いため、夜勤スタッフだけで対応にあたる必要があります。
一人ひとりが背負う責任も大きいことから、夜勤を辞めたいと感じる人は多いです。
疲労が溜まりやすい
夜勤明けでクタクタに疲れていても、部屋が明るいと熟睡できない、という人は多いと思います。
実際、眠気を感じさせるホルモン「メラトニン」は、周りが暗くなると分泌されるため、昼間にはメラトニンの分泌が抑制され、入眠しづらくなります。
睡眠不足の状態が続くと、疲労が溜まって身体をこわすだけでなく、うつ病などの精神疾患の発症リスクも上がります。
昼間の明るい時間帯に眠れないという人は、無理して今の仕事を続けずに、夜勤の仕事から離れましょう。
不摂生な生活になりやすい
夜更かしをしたとき、無性にカップラーメンなど味の濃いものを食べたくなった経験はありませんか?
夜勤をしていると、仕事のたびにその衝動に駆られます。
結果、脂質過多や塩分過多になり、生活習慣病を引き起こしてしまう危険があります。
それを防ぐためにあっさりとした食事を心がけると、身体の要求に逆らっているため、ストレスが溜まってしまうというジレンマ。
寝たい時に寝て、食べたい物を食べることこそ、「人間らしい生活」と言えるのです。
家族や友人と休みが合わない
夜勤入りの日・明けの日とも休息に必要不可欠な時間であるため、日勤の仕事をしている人との予定は立てづらくなります。
その結果、休日に一人で過ごすことが多くなり、孤独感を感じることも。
体力に余裕があれば、夜勤明けでそのまま遊びに行くこともできますが、休息が不十分になり次の勤務に影響が出るリスクもあります。
また、家族やパートナーと一緒に過ごす時間が短くなることで、すれ違いが生じ、関係が破綻してしまう危険性も。
ワークライフバランスの観点からも、夜勤の回数はできるだけ少ない方が良いでしょう。
夜勤が精神的に辛い場合の対処法
夜勤は身体的な負担が大きいだけではなく、精神的にも大きな影響を及ぼします。「夜勤手当のために」と無理を続けていると、心身ともに病んでしまうリスクも。
夜勤から離れるためには、具体的にどうしたら良いのでしょうか?
ここでは、夜勤が精神的に辛い場合の対処法について3つご紹介します。
夜勤のない部署への異動
まず試してほしいのは、夜勤のない部署への異動願いを出すことです。
勤務形態が夜勤のみ、という職場は稀でしょう。
環境の変化を最小限に抑えるため、会社の待遇などに不満がない場合には、転職よりもまず異動をおすすめします。
例えば職場が病院の場合、病棟から外来への異動、などです。
日勤だけになると、夜勤手当の分だけ給料が減ってしまうため、どれくらい給料が下がるのか事前に計算しておくと安心でしょう。
診断書を書いてもらう
夜勤が原因で体調を崩したり、精神を病んだりしている場合には、病院で診断書を書いてもらうことができます。
この診断書を職場に提出すれば、夜勤を免除してもらうことが可能です。
他のスタッフから不満の声があがることを避けるため、こういった場合には部署異動となることが多いようです。
異動願いが通らなかった場合には、心療内科などを受診してみましょう。
しかし、うつ病などの診断がつくと、今後の転職活動で不利になるリスクもあります。
今の職場にとどまるべきかどうか、慎重に判断しましょう。
退職を検討する
今の働き方が「自分には合わない」と感じたら、心身を病む前に、退職することを考えてみましょう。
無理を続けてうつ病などの精神疾患を患ってしまうと、今の仕事だけでなく、転職活動にも集中できなくなってしまいます。
さらに、前職の退職理由が精神疾患であった場合、採用されにくいという現実もあります。
心身ともに健康な状態で退職し、希望に合った職場に就職するためには、早めに行動を起こすことが大切です。